
美術館で作品を楽しんだあとは、余韻に浸りながら、おいしい食事を楽しむのはいかがですか。
今回ご紹介するのは、東京・六本木の国立新美術館にある「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」。
館内で目を引く、大きな逆円錐。その上部に広がるフレンチレストランです。
お店の歴史やシェフ、展覧会に合わせた特別メニュー、実際に食事をした感想をご紹介します。
1.ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼとは?
① 日本で最初にオープンした、ポール・ボキューズのブラッスリー
「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」は、2007年にオープンした、ポール・ボキューズのブラッスリーの日本第1号店です。
店名にあるポール・ボキューズ氏は、フランス料理を世界へ広めることに力を注いだ料理人。
その味や食文化を次の世代へ受け継ごうと、フランス・リヨンで、気軽に料理を楽しめるブラッスリーをつくりました。
店舗公式サイト(以下、「公式サイト」)では、おいしい料理やワインを囲んで仲間と語り合うことを、「談食」というコンセプトとして紹介しています(公式サイト」)。
フレンチというと、少し身構えてしまうこともありますが、こうしたお店の成り立ちを知ると、親しみが湧いてきます。
② 開業時からお店を支える料理長
料理長は、植田潤さんです(公式サイト)。
1995年にひらまつへ入社し、各店で経験を重ね、2007年1月のミュゼ開業とともに副料理長に就任。同年9月から料理長を務めています。展覧会に合わせた特別メニューの考案にも取り組んでいるそうです。
ポール・ボキューズの料理の基本としてあげられているのは、「良い素材、良い火加減、良い味付け」(公式サイト)。
今回、出てくる料理をどれもおいしくいただけた背景には、そんな基本を大切にする姿勢があるのかもしれません。
③ 大きな逆円錐の上で楽しむ食事
お店が位置するのは、国立新美術館の3階。吹き抜けにそびえる、大きな逆円錐の上部です。
下から見上げると、まるで宙に浮かんでいるような、不思議な場所。建物を眺める側から、その上で食事をする側へ移るのも、ここならではの楽しみです。
ガラスの外壁に面した開放的な空間で、料理とともに、美術館の建築も楽しめます。
店内には、白いテーブルクロスを掛けたテーブルと、オレンジ色の椅子。夜のガラス越しには街の明かりが見え、昼の美術館とはまた違った雰囲気です。

※展覧会の観覧券がなくても利用できます。
2.実食|メイン一品でも大満足

今回、二人とも「MENU ORANGE」(訪問時の基本料金は、1人税込4,840円から)というコースを選びました。
プティサレ、前菜、メインディッシュ1つ、デザート、食後の飲み物が付きます。
今回、二人が選んだ内容はこちらです。
| 項目 | 私 | 相方 |
|---|---|---|
| 前菜 | 鴨のテリーヌ | カンパチのマリネ |
| メイン | 真鱈のロースト | 豚肩ロース肉のコンフィ |
| デザート | ラム酒風味のババ(+440円) | クレーム・ブリュレ |
| 別注文の飲み物 | シャンパン | 赤ワイン |
| 食後の飲み物 | コーヒー | コーヒー |
MENU ORANGEでも「お腹がいっぱいになる」というスタッフの方のアドバイスを参考に、こちらのコースにしました。
食事を終えるころには、すっかりお腹いっぱいになりました。
※シャンパンと赤ワインはコース料金とは別です。料理によって追加料金がかかります。写真のメニューでは、ラム酒風味のババは+440円(税込)。飲み物の注文なども含め、会計額は選んだ内容によって異なります。
①前菜の前に
前菜の前には、ジャガイモのピューレのようなものと、フィナンシェのような小さなアミューズがサーブされました。

②前菜
私の前菜は鴨のテリーヌ、相方はカンパチのマリネを選びました。
鴨のテリーヌ カンパーニュ風には、リンゴと生姜のチャツネ、アーモンドを散らしたサラダが添えられています。
厚みのあるテリーヌに、たっぷりの葉野菜。前菜から、しっかりとした食べ応えを感じさせてくれる一皿です。

もう一皿は、軽く燻製をかけた鹿児島県鹿屋産のカンパチのマリネ。フレッシュトマトのラヴィゴットソースを合わせた料理です。
魚の上には小さな葉や薄切りのラディッシュが重なり、お皿の周りにはトマトの赤が点々と彩りを添えています。

同じ前菜でも、盛り付けの表情が違うのが楽しいところです。
③ メイン
メインは、私が真鱈のロースト、相方が豚肩ロース肉のコンフィです。
真鱈のローストには、じゃがいものエクラゼとほうれん草のエチュベが添えられ、ケッパーと香草風味の焦がしバターソースが使われています。
エクラゼは、じゃがいもをつぶしたもの。エチュベは、素材の水分などを生かして蒸し煮にする調理法です。メニューの言葉を少し知ると、お皿の中身も思い浮かべやすくなります。

豚肩ロース肉のコンフィは、ソース・シャルキュティエールに、グリーンピースとベーコンの軽い煮込み、にんにくのムースリーヌを合わせた一皿。
写真では、肉の上に葉野菜を重ね、周りにグリーンピースが並んでいます。付け合わせまで含めて、一皿にしっかりとしたボリュームがあります。

フレンチというと、少しずつ料理をいただくイメージがありましたが、こちらは私が想像していたよりも一品ずつがたっぷり。スタッフの方のアドバイスに納得しました。
④ デザート
デザートは、私がラム酒風味のババ、相方がクレーム・ブリュレを選びました。
ひとつは、「ラム酒風味のババ ヴァニラ風味のアイスクリームと共に」。つやのあるババにアイスクリームとクリームが添えられ、こちらも存在感のある一皿です。

もうひとつは、「“ムッシュ ポール・ボキューズ”のクレーム・ブリュレ」。広めの器いっぱいに、こんがりとした焼き色が広がっています。

料理をいただいてお腹は満たされていましたが、デザートまで楽しめるのは、コースならではのうれしさです。
⑤ 食後の飲み物
食後は二人ともコーヒーを。ポール・ボキューズのロゴ入りカップでいただきました。取っ手の形も個性的で、器にも目が向きます。

そして、何よりお伝えしたいのが、出てきたものが、すべておいしくて感激したこと。
一皿ずつの量にも満足でき、食後にはすっかりお腹いっぱいでした。
料理のおいしさに、ボリューム、そして美術館ならではの空間。これらを合わせて考えると、私にはフランス料理としては、とてもリーズナブルに感じられました。
※料理名と料金は訪問時のメニューをもとに記載しています。料理写真は二人分です。
3.企画展特別メニューも
美術館の中にあるレストランらしく、企画展にちなんだ特別メニューが登場するのも特徴です。
例えば、2026年秋には、「ルーヴル美術館展 ルネサンス」に合わせたコラボレーションコースが用意されていました。作品から着想を得た料理を通して、芸術と食の両方を楽しめる内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供期間 | 2026年9月9日(水)~12月13日(日) |
| ランチ | 7,300円(税込)/前菜・魚料理・デザート・食後の飲み物 |
| ディナー | 9,500円(税込)/前菜・魚料理・肉料理・デザート・食後の飲み物 |
※ランチは追加料金で肉料理を追加可能。今回私がいただいた4,000円台のコースとは別のメニューです(公式サイトから転記)。
展示室で出会った作品を、今度は料理を通して楽しむ。美術鑑賞の余韻が、食卓まで続いていきそうです。
4.クリスマス特別ガラパーティー
食事の際には、「A Night at Brasserie Paul Bocuse Musée III」というクリスマス特別ガラパーティーの案内もいただきました。
公式サイトでも、2026年12月17日開催の特別ディナーが案内されていました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年12月17日(木) |
| 時間 | 18:00受付/18:15開宴 |
| 料金 | 1人16,500円(税込) |
| 内容 | クリスマス特別コース、2時間のフリードリンク、クロースアップマジック |
| 予約 | 完全予約制・25組限定 |
クロースアップマジックは、目の前の近い距離で楽しむマジック。当日は、全テーブルでプロのマジシャンによる実演を楽しめるそうです(公式サイトより)。
1人16,500円と聞くと、普段の食事より少しぜいたくに感じます。
ただ、特別なフルコースに、2時間のフリードリンク、さらにマジックまで含まれていると考えると、見方が変わってきます。
食事に合わせて飲み物も楽しみたい方には、納得感のある選択かもしれません。フリードリンクの対象銘柄などは、予約前に確認しておくと安心です。
美術館が閉館したあとの空間で過ごす、少し特別なクリスマスの夜。こんな楽しみ方もあるのだと知りました。
※こちらのパーティーには参加しておらず、いただいた案内と公式情報をもとに紹介しています。
5.まとめ|美術館へ行く、もうひとつの楽しみ
国立新美術館の「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」。
印象的な建築の中で味わうフレンチは、一皿ずつに食べ応えがあり、出てくる料理はどれもおいしく、うれしい驚きのある食事でした。
スタッフの方のアドバイスで選んだ4,000円台のコースで、お腹いっぱい。味や量、雰囲気を合わせて考えると、私にはとてもリーズナブルに感じられました。
展覧会とあわせて訪れるのはもちろん、食事を楽しみに足を運ぶのもよさそうです。
次に国立新美術館を訪れるときには、展示を見る時間とともに、ここで食事をする時間も予定に入れたくなりました。
6.ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ |
| 所在地 | 東京都港区六本木7-22-2 国立新美術館3階 |
| 電話番号 | 03-5770-8161 |
| ランチ | 11:00~/ラストオーダー14:00 |
| ディナー | 16:00~21:00/ラストオーダー19:30 |
| 定休日 | 毎週火曜日(祝日の場合は翌日に振替) |
| 予約 | ディナーのみ受付。ランチは予約不可 |
| 展覧会チケット | レストラン利用のみの場合は不要 |
| 駐車場 | 美術館に一般来館者用駐車場なし |
| 公式サイト | ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ |
※2026年10月確認。営業時間やメニュー、イベント内容は変更される場合があります。訪問前に公式サイトをご確認ください。
【アクセス】
① 乃木坂駅から
東京メトロ千代田線「乃木坂駅」青山霊園方面改札・6出口から国立新美術館直結。
② 六本木駅から
- 東京メトロ日比谷線「六本木駅」4a出口から徒歩約5分
- 都営大江戸線「六本木駅」7出口から徒歩約4分
※駅からの所要時間は、美術館までの目安です。
関連リンク
🌐 公式ホームページ

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